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# スパイラル

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「スパイラル」

 

 スパイラルという言葉、皆さん耳にしたことがあるでしょう。フィギュアスケートが好きな生徒さんなら「アラベスクスパイラル」といった技の名前を知っているのではないでしょうか。また、「デフレスパイラルを断ち切る!」と宣言して景気回復を政策に掲げているのは日本政府ですから、こうした表現がメディアで報道されているのに接したことはあるはずです。では、そもそもスパイラルって何でしょうか?

 スパイラルとは、「螺旋(らせん)」を意味する言葉です。ぐるぐると渦巻状になっている形のことですね。そこから「連鎖的な変動」を意味することにもなります。先ほどのフィギュアスケートの例について説明すると、氷の上をくるくる回るだけではスパイラルとは言えません。片足を氷の上に、もう片方の足を自分の腰よりも高い位置にキープしたまま、曲線を描いて滑っていく。これがスパイラルです。浅田真央選手が、自分の頭よりも高い位置に足を上げて、華麗に氷の上を滑空していくさまを思い浮かべてください。また、政府の経済政策についても一言。デフレスパイラルとは、物価が下落することで企業の収益が悪化し、労働者の賃金が下がり、消費が冷え込んで物が売れなくなる結果、さらに物価が下落し…と連鎖していく経済状況のことです。この「負の連鎖」を断ち切り「デフレからの脱却」を掲げるのがアベノミクスですからね。社会の公民の勉強にもなりますね。

 さて、今回スパイラルをここで取り上げたのは、まったく別の意図からです(笑)。これまでにも何度か登場した「暗記法」についてのテーマになります。教え子君が例によって相談に来ました。どうやったら効果的に暗記ができるのか、という内容です。「覚えなければならない重要事項については、テキストにマーカーで色をぬって目立たせて、頭に焼きつけようとしています。」いいですね!視覚的にうったえているわけですね。確かに効果的ですよ。さらに声に出して読んでみて聴覚的にもうったえると効果抜群です!「でも、結局、覚えられないんですよ…」と、なんだかあきらめ顔の教え子君。「何度も繰り返しているのに、頭に入らないんです。マーカーで引くのは、無駄なんでしょうか?」そこで筆者はたずねます。何箇所マークしたのか数字で把握していますか?「え?どういうことですか。何個マークしたかなんて数えていませんけど。」それでは効果が半減してしまいますよ。何度も繰り返したとしても、同じことを反復しているだけですから。「だって、同じテキストで、マークした同じところを繰り返しているんですから、反復で当たり前なんじゃないですか?」当たり前だと思い込んでしまうと、次のステップへの発展がなくなってしまうのですよ!「それは一体どういうことですか?説明してください!」

 同じところをくるくる回っていてはダメなのです。それではサークル(=円)を描いているだけで、スパイラル(=螺旋)になりません。連鎖的な変動を引き起こすためには、ただ同じことを繰り返していてもダメだということです。一度目のターンで、一つひとつの項目をていねいに確認したら、二度目のターンでは、一度目とは違った次元で確認を行わなくてはならないのです。それが出来て初めてスパイラルになります。

 「具体的にお願いします!」どうにもせっかちな教え子君です。今、覚えようとしているテキストの重要箇所をマークし終わりました。さて、次のステップは?「マークした箇所をあらためて読み直したり、ノートに書き写したりします。」いいですね。それでいいですよ。で、何箇所マークしたのか数えていないんですか?「はい。目で見て、何箇所くらいマークしたのかは、大体把握しているとは思いますが。」それではダメなのです。必ず何箇所マークしたのか、数えてください!少なければ全部でいくつか。多い場合にでも、1ページごとに何箇所あったのか、とにかく数えて下さい。「何のためにですか?」テキストを閉じて、見えないようにしてから、マークした数だけ、全ての重要事項を口にしてみなければならないからです。あるいは、書き出してみなければならないからです。

 一度目のターンで一つひとつの項目をしっかりと確認しました。その作業は、たとえるなら森の中の木を一本ずつ確認していくようなものです。二度目のターンでは「何箇所チェックしたのか数を確認しろ!」と言いました。それはたとえるなら、森の中の木の数を把握して、森全体の様子をチェックするという作業です。「木を見て森を見ず」ということわざがありますが、この全体を見渡すという「手間」をかけてこその、2ターン目なのです。テキストを閉じて、「マークしたのは10箇所だから、今から10個、テキストを見ないで言ってみよう!」という流れでチェックしなくてはならないのです。時間がたってから復習する時にでも、「10個」という数を把握していれば、とにかく10個思い出さなくてはならないことがはっきりとしています。この抽象化が、スパイラルの極意なのですよ!

 

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