文の会ブログ

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# 英文解釈

 「英文解釈」

 

 「英語の勉強ってきりがないじゃないですか!やってもやっても次から次へと知らないことが出てきて。単語でさえ、全部覚えたと思っていたのに、問題文の中に知らない単語がいくつもあって。日本語に直せといわれても無理ですよ。見た瞬間、終わったと思って……。」普段は無口な生徒なのですよ。ところが一度話し始めると、思っていることがすぐさま言葉になってあふれ出してきてしまってとまらないのです。こちらが確認のためにさえぎりでもしない限りは、時間が経つのも忘れているかのようです。

 ちょっと待って。単語を全部覚えたっていうのはどういう意味で?「えっ?だから全部ですよ。テスト範囲のテキストに出てきた単語を全部ちゃんと覚えたということです。」どうやら定期テストの話をしているようです。その時に出題された英語の問題のことを話題にしているのですね。砂漠に水をまくかのような英語学習の困難さに直面して、これから先のことが不安になっていたのかと思って聞いていれば、その同じ口で、単語は全部覚えました!などと大風呂敷を広げるものですから。一体何が言いたいのか、話の意図をつかみかねていました。要するに、準備万端でテスト範囲の英単語も全部覚えて試験に臨んだのに、やっていない単語をふくんだ問題が出たといって怒っているのでしょうね。そう思った私は軽い気持ちで答えてしまいました。そんなこともあるよ、100パーセントのテスト準備なんてことはそもそもありえないと思わなくちゃね。ところがこの一言が火に油を注ぐ結果をまねいてしまいました。「そんなことってどういうことですか!知らない単語が出るってことですか?出たら終わりだと覚悟しろってことですか!」

 不用意な一言を取り消したくても時すでに遅しです。間違ったことを言ったとは考えていない私は、ごめんごめんと謝るのも変な話だと思ったので、変化球ともいえる言葉を投げかけて相手の気持ちを落ち着かせることにしました。一種のなぞなぞを出題したのです。「終わりだと覚悟する」という相手の言葉を受け取って、「終わりではありませんよ。むしろ始まりだと思ってくださいね」と、返しました。なぞなぞ風に言いかえるならば「終わりだと思ったら、始まりだったものがありました。さて、それは何でしょうか?」になりますね。そしてその答えが何かというと、今回取り上げた四字熟語である「英文解釈」なのです。「どういうことですか?説明してください!」と、当然聞きますよね(笑)。

 「英文解釈」といのは、英語で書かれた文章の内容を自分なりに理解して日本語で表現するということです。自分なりに、と書きましたがもちろん自分勝手な理解ではダメですよ。客観的にみて理解が得られるような内容でなくてはなりません。それでも自分なりにと表現したのは、解釈の仕方にはバラエティがあるということです。なぜなら英単語一つひとつの意味をたとえ正確に日本語に置き換えるという逐語訳をしてみたところで、英文に表現された内容が再現されるかというと、そうではないからです。英文であってもそこには作者がいて何かを伝えたくて文章を書いているのですから、その作者の意図をくみ取らなくてはなりません。逆に言えば、たとえ単語の一つや二つ意味が分からないとしても、文章全体の流れをしっかりと把握していれば、作者の意図をふまえた解釈を日本語で表現することは十分に可能だということです。むしろそこにこそ英文解釈の醍醐味があるとも言えます。

 私のところに相談しにきた生徒のように、テストの英文に知らない単語が出てこようものなら、すぐさまテンションが下がってしまうタイプの人がいます。せっかく調子よく文章を読み進めてきても「あっ、この単語知らない!えっ、また知らない単語だ!あぁ、もうだめだ、終わった。」と、あきらめてしまうのです。けれどもそうではなく「よし、ここからが始まりだ!」と気持ちを切り替えて臨むことが入試英語には必要だと思いますよ。大学入試はもちろん、ハイレベルの高校入試の英文でも、試験問題を目にして単語が全部わかるということのほうが少ないと思いますからね。むしろ知らない単語は絶対に出てくると覚悟しておいたほうがいいでしょう。ではそのときにどこで答案の差がつくかといえばまさに解釈の差になるのです。前後の文脈からこんな意味になるはずだと推測しなくてはなりません。そこで当たらずといえども遠からずという解釈ができるかどうかが勝負なのです。

 相談にきた生徒にはこんなアドバイスもしました。単語を覚えることはもちろん大切なこと。それにしっかりと取り組んでいるあなたは立派です!テキストの予習でも、知らない単語をチェックして、辞書を引いて調べていることでしょう。でもその前に、知らない単語の意味を文章の前後から判断して「こんな意味ではないかな?」と予想してから辞書を引く習慣をつけてみてください。最初は手間がかかると思うかもしれませんが、とにかく自分なりに答えを出してみてくださいね。そこから何かが始まるはずですから!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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