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「試行錯誤」
「しこうさくご」と読みます。「課題が困難なとき、何回もやってみて、失敗を重ねながらもだんだんと目的にせまっていくという仕方」を意味する四字熟語です。「試行錯誤を重ねる」という慣用表現でよく使用されます。
教え子を多数東大に送り込んだという実績から、「どうすれば東大に合格しますか?」という質問を受けることが多いのですが、特に「東大に合格した教え子さんは、小中学生の時にどんな勉強をしていたのですか?」という問いかけに集中します。私が接している生徒の多くが、小中学生だからです。ですから、「どんな参考書や問題集を使えば東大合格に近づきますか?」という質問にも、もちろん答えられますけれども、それは高校生になってからで十分であって、ましてや「中学生の時にこの問題集を使わなければ、東大合格は難しい…」なんてことは全くありません。では特に中学生の時期に、いったい何をするべきなんでしょうか?その答えが「試行錯誤を重ねること」になるのです。
自分でやり方を考え、工夫し、うまくいかないときには反省して修正する。これこそが中学生に求められる勉強法なのです。中間テストや期末テストは、そのためのチャンスです。こういうと「テストがうまくいかないのは困ります!」と、君たちは言うかもしれません。でも失敗してもいいのです。むしろ中学生の時期に失敗をたくさん経験することが大事なのです。「失敗させない教育」というのは、生徒に困難を乗り越える訓練をさせないのと同じである!と、最近では文部科学省でもそう考えているのですよ。
「青少年の成長過程にあっては、効率を追求して間違いや失敗のない必要最小限の経験を大人が選んで青少年に行わせることが必ずしも最善とは言えない。青少年自身が多様な体験を通じて試行錯誤する中で成長実感を得るとともにつまずきを乗り越える自信と力量を養い、経験知を獲得し、主体性をはぐくむことが必要である。」
これが現在の中教審の見解です。ですから、皆さんも堂々と、中間テストや期末テストで失敗してください(笑)。文科省のいう「経験知」とは、文字通り「経験」を通してしか身につけられない技能や体感などのことです。失敗や苦労を重ねつつそれを乗り越え、挑戦を繰り返すなかでしか体得できないことがあるのです。そして、このような試行錯誤を通じて「自分にもできたのだ、がんばればできるのだ」と、成長を実感するのです。この「自分はやればできる」という感覚が大切なのです。これこそが、東大合格生が共通して身につけている自尊感情なのですから。