文の会ブログ

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# 依怙贔屓

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「依怙贔屓(えこひいき)」

 

 教え子から、「えこひいき」って「環境に優しい」って意味ですか?と質問されたときには、「うまいこと言うね、座布団一枚!」と返そうかと思ったのですが…どうも質問した本人は真面目に「エコ」+「ひいき」だと思っていた様子でした。漢字で書くと「依怙贔屓」となりますので、その意味はお分かりでしょう…って難しいですよね(笑)。意味のほうがよく知られています。「自分の気に入っている者や、関係のある者だけの肩をもつこと」という内容ですよね。「あの先生は怖いけれども、えこひいきだけはしないから、生徒から信頼されている」なんていう使い方で、おなじみですよね。

 「依怙」という言葉は、もともとは仏教用語で「神仏におすがりすること」という意味なのですが…ここではその本来の意味は薄れています。では、どのように理解すればいいのでしょう?「依怙地(えこじ・いこじ)になる」という慣用表現から想像がつくのではないでしょうか。「かたくなに意地を張ること。我を張ること」、という意味ですから、「依怙」には「自分だけの」というニュアンスがありそうだと気づいてくださいね。

 では教え子が言った「エコ」とは、どういう意味でしょうか?「エコロジー(ecology)」の略語ですよね。本来は生態系の構造と機能を明らかにしようとする「生態学」という意味です。そこから、「生活環境保護」や「自然保護運動」も指すことになりました。

 ですから本当に「エコひいき」なる言葉は存在するのです。環境省がモデル事業として地方自治体や企業と協力して様々な取り組みを行っているのですが、たとえば「エコひいきカード」の発行という事業があります。地域内の商店、飲食店、ホテル、公共交通機関等で省エネ商品・サービスの購入・利用または省エネ行動をすることによりポイントがたまるというシステムです。満点まで集めると、500円の金券として商品の購入ができるものです。教え子の感覚も、環境省レベルということでしょうか。それとも、環境省のレベルが…いえいえ、広く市民の理解を得るためのネーミングの工夫であると、考えましょう。オトナの理解ですね(笑)。

 

 

| comments(0) | trackbacks(0) | 18:31 | category: そんな生徒はいません!(フィクションです) |
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